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庭のソテツ守る 定期的に薬剤散布し管理 鹿児島県瀬戸内町の民家
総合 奄美新聞 👁 1

庭のソテツ守る 定期的に薬剤散布し管理 鹿児島県瀬戸内町の民家

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 自生または植樹の状況から、ソテツシロカイガラムシ(アウラカスピス・ヤスマツイ=英語表記の通称CAS〈キャス〉)被害は鹿児島県・奄美大島の島内全域に及んでいるが、島南部・瀬戸内町の民家で庭に植樹されたソテツが青々とした葉を保っている。薬剤散布を定期的に重ねており、関心を持ち管理していく取り組みが保護を可能とすることを示すようだ。

 同町の中心地・古仁屋市街地からそれほど離れていない集落の民家。道路沿いに庭はあり、薬剤散布中だった男性(68)によると、雑草などなく管理の行き届いた庭には、クロトンなどの植物とともに約20株のソテツがある。青々とした葉は勢いよく横に広がり、幾つも重なっていることから庭自体がソテツに覆われているよう。

 「ここでは畑の境界線などにソテツを植えていた」と語る男性は、庭のソテツについて「父親(故人)と一緒に植えたもの」。60年ぐらい前、男性が小学生の頃という。周辺には道路に植樹されたもので被害により葉が黄色く枯れたのもがある。「庭のソテツで被害が及んだ葉もあったが、すぐに切除した。2~3週間ぐらいの間隔を開けて、天候(飛散しないよう風や雨)を見ながら薬剤を散布している。異常がないか観察し、根っこの部分まで時間をかけて丁寧に行っている」と話す。父親との思い出が刻まれたソテツを守る姿勢が男性の原動力だ。

 県など関係行政機関が周知を図っている防除方法は、ソテツシロカイガラムシが付着した葉を切除後、全体に薬剤を散布し、その後もこまめに観察、再発生したら追加散布を求めている。現在のところ登録薬剤はマツグリーン液剤やマシン油乳剤などで、男性はマツグリーンを使っている。

 一般社団法人日本ソテツ研究会の髙梨裕行会長は「個人の財産レベルなら、(防除作業の徹底によって)守ることは可能と思われる」と指摘し、「個人的な推測」とした上で「幼虫が葉を食い荒らすクロマダラソテツシジミにも薬が効いているのではないか」とする。薬剤を用いた防除スケジュールや防除の詳細については県がホームページで公表している。