屋久島沖米オスプレイ墜落、機長特定せず書類送検 第10管区海上保安本部 米側から機長氏名明かされず
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屋久島沖に2023年11月、米軍横田基地(東京)所属の空軍輸送機CV22オスプレイが墜落し、全搭乗員8人が死亡した事故で、第10管区海上保安本部は15日、航空危険行為処罰法違反と業務上過失致死容疑で、人物を特定できないまま、操縦していた機長を鹿児島地検に書類送検した。10管によると、米側に捜査の協力を申し入れたが、機長の氏名は明かされなかった。
10管は現場の状況確認や残骸の写真、米側の事故調査報告書を精査するなどして捜査を続けてきた。米軍関係者への聴取や機体の残骸を直接捜査したかどうかについては「回答を差し控える。所要の捜査を終えたため送致した」と答えた。
日米地位協定は、米軍人の公務中の犯罪に米側の1次裁判権を認め、日本当局の捜査に対し容疑者特定など具体的な協力を義務付けてはいない。地位協定17条の合意議事録は「(日本側は)米軍の財産について、捜索、差し押さえ、検証する権利を行使しない」とし、米側が同意すれば「この限りでない」と定める。
事故は23年11月29日午後2時40分ごろ発生。岩国基地(山口)から嘉手納基地(沖縄)に向かう途中で屋久島の東海岸沖約2キロに墜落した。国内でのオスプレイの死亡事故は初めてで、米軍は一時、全てのオスプレイの飛行を世界中で停止した。
米空軍が24年8月に公表した事故調査報告書は、左ローターの変速機が破損したことと警告灯が複数回点灯したにもかかわらず予防着陸しなかった操縦士の判断を原因と結論付けた。
書類送検容疑は、氏名不詳の機長は機体の変速機の故障警報が発生したにもかかわらず、速やかに最寄りの着陸可能な場所へ緊急着陸する業務上の注意義務があるのに飛行を続け、変速機の損傷によって屋久島沖にオスプレイを墜落させ、搭乗員7人を死亡させた疑い。