鹿児島県 サンゴが一斉産卵 「定着・回復に期待」 4日夜、大島海峡で 奄美海洋生物研究会
📰 全文
奄美海洋生物研究会(興克樹会長)は4日夜、瀬戸内町の大島海峡大和浜でサンゴのミドリイシ属の一斉産卵を確認した。午後10時頃、コエダミドリイシやオトメミドリイシ、クロマツミドリイシ群体が一斉に産卵。興会長は「海中はゆっくりと浮上する無数の直径5㍉ほどのバンドル(卵と精子が詰まったピンク色のカプセル)により視界が遮られるほどであった」と話す。一斉産卵を確認したのは、手安と久根津の間の岬先端付近の水深4㍍。バンドルは海面ではじけ、他群体の卵や精子と受精し、プラヌラという幼生になり数日から数週間浮遊後、適地に定着しサンゴとして成長していく。
枝サンゴやテーブルサンゴなどのミドリイシ属のサンゴは複数種が同時期に一斉に産卵することがあり、奄美大島では産卵シーズンの初期にミドリイシ属の一斉産卵が見られ、これから夏にかけて他種のサンゴも産卵していくとしている。
奄美大島では、1998年の大規模白化や2000~08年のオニヒトデの大発生により多くのサンゴが失われた。その後、全体的にサンゴは回復傾向にあったが、24年夏季の大規模白化により、約半数のサンゴが死滅した。興会長は「少しでも多くのサンゴ幼生の定着とサンゴの回復を期待する」と語った。