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「一時的ではなく、長期的な支援が必要だ」――戦争の最前線で教育支援に奔走するウクライナのロータリークラブ、設立1年で41万ドル超の寄付、5000冊の本を子どもたちへ 鹿児島市で講演
総合 南日本新聞 👁 73

「一時的ではなく、長期的な支援が必要だ」――戦争の最前線で教育支援に奔走するウクライナのロータリークラブ、設立1年で41万ドル超の寄付、5000冊の本を子どもたちへ 鹿児島市で講演

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 ウクライナのサンライズ・パスポート・ロータリークラブ(RC)で国際奉仕委員長を務めるユリア・パビチェンコさん(55)が10日、鹿児島市で講演した。鹿児島南RCのメンバーに、ロシアの侵攻から4年以上が経過した現状などを説明。ウクライナ東部ハルキウ州の認可私立学校長でもあるパビチェンコさんは「一時的ではなく、長期的な支援が必要だ」と訴え、世界各国のRCメンバーと取り組む教育支援について語った。

 パビチェンコさんによると、在住するハルキウ市はロシア国境から約30キロに位置し、ドローンやミサイル攻撃が日常化している。住宅や学校、図書館や公共施設が破壊され「最も強く戦争の影響を受けている都市の一つ。今のウクライナに安全だと言える場所はない」と話す。多くの人が地下鉄駅や地下シェルターで昼夜を過ごし、国内西部や他国へ移住する人も多い。

 国連のデータでは侵攻が始まってから、これまでに民間人1万5850人が死亡し、うち790人以上が子どもとされる。負傷者は4万4000人以上で、子どもは2500人を超える。パビチェンコさんは破壊された街並みや、攻撃でバス運転手が片足を失った現場に残る血痕などの写真を示し、「戦争はニュースで見る出来事ではなく、日常生活の一部になった」と語った。

 パビチェンコさんは2025年に、戦争の前線地域を中心に医療や教育支援に注力しようと「サンライズRC」を立ち上げた。現在会員は23人。世界各地のRCメンバーと協力して、最新医療機器の提供や地雷除去活動、母親と子ども向けの「リハビリテーションキャンプ」を通じた心のケアにも取り組んでいる。

 戦争で教育の機会を奪われた子どもたちへ本を届けるプロジェクトにも力を入れており、これまで500人の子どもたちに計5000冊を贈った。RC設立1年で、世界中から41万4000ドルを超える寄付金が集まった。支援の輪は確実に広がっているとし「戦争の最中であっても、人々は回復し再び未来への希望を生み出すことができる」と力強く語った。

 パビチェンコさんは9日、南さつま市加世田の上川イングリッシュスクール南さつま校を訪問。生徒や保護者ら約30人と交流し、ウクライナに住む子どもたちの生活について話した。鹿児島南とサンライズの両RCは10日、友好クラブ関係を締結した。