奄美の希少種オオトラツグミとアマミヤマシギの保護増殖事業完了「自然環境保全でめざましい成果」
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「記念すべき初の事業完了を誇らしく思う」――。鹿児島県奄美市で30日、希少種の鳥類「オオトラツグミ」と「アマミヤマシギ」の保護増殖事業の完了を宣言した環境省沖縄奄美自然環境事務所の大林圭司所長は取り組みの成果に胸を張った。取り組み開始から27年。個体数回復を目指した事業は一定のゴールに到達し、関係者は安堵の表情を浮かべた。(園田隆一)保護増殖事業では、生息状況を把握するための調査や監視のほか、生息環境の維持を目的に野生化したネコ(ノネコ)の捕獲事業などを展開した。この間、奄美群島国立公園の指定(2017年)やマングース根絶宣言(24年)もあり、希少動物の生息環境は改善。大林所長は「多くの種の回復がみられ、自然環境保全でめざましい成果を上げた」と振り返った。
事業完了の是非を検討した奄美希少野生生物保護増殖検討会の石井信夫座長(東京女子大名誉教授)は「対策をすれば絶滅危惧状態からの回復が可能であることを実証した」と今回の取り組みと宣言の意義を強調した。
調査に携わってきたNPO法人「奄美野鳥の会」の永井弓子会長は「成果が認められてうれしい。奄美の自然と向き合いながらこれからも保全活動を続けていきたい」と力を込めた。
今後は、維持・監視を図る段階に移行し、規模を縮小しながら状況把握を継続する。2種の保護増殖事業が完了したことで、奄美大島で保護増殖事業が続くのは「アマミノクロウサギ」のみとなった。