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鹿児島・認定こども園園児刺傷事件 元保育士に懲役10年の実刑判決 裁判所は「殺意」を認定
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鹿児島・認定こども園園児刺傷事件 元保育士に懲役10年の実刑判決 裁判所は「殺意」を認定

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鹿児島市の認定こども園で2歳の男の子の首をカッターナイフで切りつけたとして、殺人未遂などの罪に問われた元保育士の笹山なつき被告(23)に対し、鹿児島地裁は7月16日、懲役10年の実刑判決を言い渡した。裁判最大の争点だった「殺意の有無」について、裁判所は検察側の主張を認め、笹山被告に殺意があったと判断した。弁護側は即日控訴しており、裁判の舞台は福岡高裁宮崎支部へと移る。

事件が起きたのは2024年6月。笹山被告は当時勤務していた鹿児島市内の認定こども園で、当時2歳の男の子の首をカッターナイフで切りつけ、全治1カ月のけがを負わせたとされる。笹山被告は鹿児島県南九州市知覧町西元の出身で、事件当時は保育士として同園に勤務していた。

裁判を通じて最大の焦点となったのは、笹山被告に「殺意」があったかどうかという点だ。笹山被告は初公判で殺意を否認しており、検察側と弁護側の主張は真っ向から対立した。

検察側は「カッターナイフがもう少し深く、またはずれていたら大量出血により男の子が死ぬ危険性が高かった」と指摘。さらに「子どもの皮膚は大人よりも弾力があり、傷つけるためには強く押しつける力が必要だった」として、笹山被告の行為は殺人未遂罪に当たると主張した。

一方、弁護側は「犯行に使用したカッターナイフは手のひらサイズの超小型で、殺傷能力が低い」と反論。また「肩口を傷つけようとしたが手が震えて首を切りつけてしまった」として、殺意はなく傷害罪の適用にとどまるべきだと訴えた。

7月16日、傍聴席が満席となった法廷で、笹山被告はまっすぐ裁判長を見つめながら判決を聞いた。

小泉満理子裁判長は、弁護側の主張を退ける形で判断を示した。「男児の傷は首の上にあり、弁護側が主張する肩とはずれている。傷の深さは一定で一直線なことから笹山被告の供述は信用できない」と指摘。そのうえで「カッターナイフは小型ではあるが、刃物を押し当てることで頸動脈を損傷していたおそれがある」とし、さらに「頸動脈が傷つけば死亡する可能性が高く、被告の供述からも首を傷つけることが危険であると認識していた」として、笹山被告の殺意を認定した。

その結果、検察側の懲役12年の求刑に対し、裁判所は「犯行は極めて悪質な行為である」と指摘しつつも、懲役10年の実刑判決を言い渡した。

判決を受け、弁護側は即日控訴した。今後は福岡高裁宮崎支部で改めて審理が行われることになる。

保育の現場で起きたこの事件は、子どもを預ける保護者や地域社会に大きな衝撃を与えた。子どもの安全が守られるべき場所での犯行だっただけに、鹿児島地裁の判断に対する関心も高く、傍聴席が満席になったことがその関心の高さを示している。控訴審がどのような判断を下すのか、引き続き注目される。