鹿児島市が奨学金の代理返還の一部を補助…市内の中小企業へ、若者の地元定着狙い
📰 全文
鹿児島市は今年度から、従業員が借りた日本学生支援機構の奨学金を代理返還する市内の中小企業に、返還額の一部を補助する取り組みを始める。若者の地元定着につなげ、市内事業所の人材確保を図るのが狙い。鹿児島県内の自治体では、少なくとも鹿屋市が導入している。補助の対象は、鹿児島市内に事業所があり、奨学金返還支援(代理返還)制度を設けている中小企業。市は今年度一般会計当初予算に153万円を計上した。
4月1日時点で対象の企業に正規雇用されている1~6年目の従業員の奨学金を代理返還する際に、1人あたりの返還支援額の2分の1を最大72か月、補助する。年間の補助の上限額は1~3年目が9万円、4~6年目が6万円。6年間では1人あたり45万円となる。
日本学生支援機構の代理返還制度は、奨学金を借りた本人が勤務する企業が機構に直接返還する仕組みで、2021年4月に始まった。以前から社員の奨学金返還を支援する企業はあったが、企業が直接機構に払うことができず、社員が自身に支払われた支援金を機構に返還していた。
代理返還制度を活用すると、企業の支援金に課せられていた所得税がかからず、社会保険料も軽減されるため社員の手取りが増え、企業側も、機構への支払いが社員への給与とみなされ、法人税の負担が軽くなる。
下鶴隆央市長は「経済的負担と返済に対する不安の軽減、企業の人材確保を図り、地域全体の活力向上につなげたい」としている。