<2026年熊本地震 九州新幹線再開めど立たず>防音壁、レール、架線…被害甚大、全容把握できず 鹿児島線の宇土-八代間も不通 JR九州
📰 全文
2026年熊本地震では、JR九州の新幹線、在来線に甚大な被害が出た。熊本県内の一部区間では不通が続き、観光や経済、生活を支える交通インフラの全線再開は今も見通せない。被害の全容把握に向けた調査が急ピッチで進む。6日現在、九州新幹線の熊本-新水俣間、鹿児島線の宇土-八代間が不通となっている。
JR九州によると、九州新幹線は新八代-新水俣間の被害が特に大きい。日奈久断層帯にかかる橋梁[りょう]は、橋脚や橋桁といった構造を支える部分と周辺地盤に大きな変形があるという。線路が破断したり、継ぎ目の間隔が広がったりする損傷もある。新八代駅付近では橋桁のずれや線路の破断を確認。防音壁の落下、損傷は熊本-鹿児島中央間で200カ所以上に上る。
16年の熊本地震で九州新幹線は、4月14日の前震で脱線が発生して運休。13日後の27日に全線で運転再開した。10年前より運休が長引く見通しについて、同社の古宮洋二社長は「今回は構造物がやられていることが大きい」と説明する。
鹿児島線は、熊本-八代間で架線の断線、電柱の倒壊が多数発生している。八代駅構内では機関車1両と貨車4両が横転。宇土-松橋間には、パンタグラフが破損した2両編成の車両が今も止まったままだ。
JR九州が公表している線区別の利用状況によると、24年度の九州新幹線の熊本-鹿児島中央間の平均通過人員は1日当たり1万1705人。鹿児島線の熊本-八代間は1万149人に上る。
JR九州は「地域の方の通勤、通学、通院といった日々の暮らしを支えるライフラインであると同時に、熊本と鹿児島をはじめとする広域の観光・経済交流を支える社会インフラ」と説明。早期の復旧を目指すとしている。(草野太一、川野千尋)