鹿児島県 ヒャンの決闘!激写 天城町瀬滝の農道 結末は〝共食い〟 前代未聞・初確認か
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【徳之島】天城町瀬滝の農道上で5日早朝、奄美大島や徳之島などに生息する毒蛇「ヒャン」2匹が絡み合い、激しく格闘する珍しい光景が確認された。互いの体をロープのように絡ませて強烈に締め上げ、弱った個体を頭から丸飲みする「共食い」の様子を映像で記録。専門家も「ヒャン同士の共食いは聞いたことがない」と驚きを隠さない。前代未聞の生態記録となる可能性がある。決定的な映像の撮影に成功したのは、天城町瀬滝の元高校教師で自然写真愛好家の院田吉雄さん(75)。午前5時半頃、いつものようにサトウキビ畑地帯のウォーキングコースを歩いていたところ、農道中央でうごめく塊を発見した。
「ハブの交尾か、コンバット(闘争)ダンスかと思った」と院田さん。スマートフォンで撮影しながら近づくと、想定外にも2匹のヒャンが、まるで決闘するかのようにガッシリと組み絡み合っていた。凝視すると、一方の個体が弱った個体を頭から丸飲み始め、移動するような動きを見せた。推定体長はいずれも約40㌢だった。
院田さんによると、「最近はヒャン自体を見かけなくなっていた。(天敵の)アカマタがハブを飲み込んだという話題は珍しくないが、ヒャン同士は聞いたことがない」。アマ写真家の立場から一瞬、「貴重な映像記録になる」と確信した。
この貴重映像は、個人のブログやSNSでも紹介を開始。SNSには海外からも驚きの声が多数寄せられ、「ヒャンへの驚きもさることながら、SNSの拡散力と反響の大きさにも改めて驚かされた」と笑った。
今回のケースについて、東京大学医科学研究所・奄美病害動物研究施設で約40年間研究を重ね、「ハブ博士」としてもおなじみの服部正策氏(73)=島根県邑南町在住=は、「ハブを含め、オス同士のコンバットダンス(メスを巡る争い)はあるが、ヒャンの共食いは聞いたことがない」と指摘している。
【ヒャン】全長29~53㌢。奄美大島、加計呂麻島、与路島、請島、徳之島に生息する。環境省レッドリストで準絶滅危惧(NT)に分類されている。沖縄諸島に生息する「ハイ」と似た赤茶系の体色で、腹部は青白い。コブラ科で、強力な神経毒を持つが、性質は温和。口が小さく、人体に牙を刺すことができないうえ、毒量もごく微量とされる。