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「疲れるだけ」農家の嘆き 台風13号が奄美農業を直撃 ハウス破損・マンゴー出荷断念・サトウキビ倒伏の三重苦
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「疲れるだけ」農家の嘆き 台風13号が奄美農業を直撃 ハウス破損・マンゴー出荷断念・サトウキビ倒伏の三重苦

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先週末、台風13号が鹿児島県の奄美地方を直撃した。農業用ハウスのカバーが破れ、中から空が見える状態になるほどの被害が出るなか、生産者からは「疲れるだけ」と嘆きの声が漏れる。島外への出荷が断念されたマンゴーや、倒伏したサトウキビ畑など、台風の爪痕は地域の農業全体に及んでいる。

瀬戸内町嘉鉄集落にある古仁屋農産の農業用ハウスでは、強風によってカバーが破れ、内部から空が丸見えになる状態となった。幸い、栽培しているパッションフルーツは収穫時期ではなかったため、作物への直接的な影響は免れた。

しかし問題は修理の見通しだ。中東情勢の悪化の影響でカバーの入荷に遅れが生じており、業者に問い合わせたところ「10月以降」との回答だったという。代表の永井一豊さんは「大ごとになっているから大変。今年いっぱいで直ったらいいほう」と、先行きの見えない状況に頭を抱える。

同じ農業用ハウスではマンゴーも栽培している。台風上陸前の9日までに収穫をほぼ終えていたが、定期船が欠航したことで島外への出荷が叶わなかった。関東などから注文が入っていた50件以上の顧客に、断りの連絡を入れるほかなかったという。

「材料費が上がっているので。ハウスとか。疲れるだけ。覚悟していてもこれだけやられると大変」と永井さんは語る。収穫まで漕ぎ着けながらも届けられなかったマンゴー。生産者の無念さがにじむ言葉だ。

被害は奄美市笠利町のサトウキビ畑にも及んでいる。関係者によると、町内全域のほぼすべての畑でサトウキビが倒れたり、葉が裂けたりする被害が確認されているという。

富国製糖奄美事業所の朝山興人農務係長は「サトウキビの成長が鈍ることになると思う」と述べ、さらに「倒れたサトウキビはそのまま残っているので、倒れた状態で刈り取りをすると、刈り取りロスが大きく発生する。生産量が当初見込みよりも少なくなってくるのではないか」と収穫への影響を懸念する。

倒れたままの状態での刈り取り作業は効率が下がり、得られるサトウキビの量も減る。地域の基幹作物であるサトウキビの生産量低下は、農家の収入や製糖業全体にも波及しかねない問題だ。

資材の高騰、中東情勢を起因とした入荷遅延、そして台風による直接的な被害と、奄美の農業者には複数の逆風が同時に吹き付けている。島という地理的条件が、定期船の欠航という形でさらに被害を大きくした側面もある。

修理の目途も立たないなかで、生産者たちは次の収穫シーズンに向けて動き始めなければならない。資材不足や物流の停滞が重なるなか、地域農業の回復には時間がかかりそうだ。