熊本地震の影響で5300人キャンセル・損失1億円…城山ホテル鹿児島が打ち出した「県民限定プラン」が話題
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熊本地震の余波が、遠く鹿児島のホテル業界にまで及んでいる。鹿児島市の城山ホテル鹿児島では、地震発生以降に5300人ものキャンセルが相次ぎ、損失は約1億円に達した。そんな厳しい状況の中、ホテルが打ち出したのが鹿児島県民を対象にしたお得な宿泊プラン。「こういう機会だからこそ」と、地元の魅力を地元の人に再発見してもらおうという取り組みが注目を集めている。城山ホテル鹿児島の渡千左代専務によると、熊本地震による九州新幹線の運休と九州自動車道の通行止めが重なり、「震災以降、8月・9月を中心に5300人ほどのキャンセル、約1億円の損失」という深刻な事態となった。
同ホテルの宿泊客のうち4割が九州からの利用者で、特に福岡・熊本方面からのキャンセルが目立っているという。8月14日には九州道の通行止めが解除されたものの、九州新幹線が再開するまでは目立った回復は見込めないとの見方だ。
渡専務は「今後、新幹線がいつまでかかるかという情報が発信されるとともに、おそらくキャンセルは増えてしまう」と、先行きへの懸念を隠さない。
こうした状況を打開しようと、城山ホテル鹿児島が企画したのが鹿児島県民限定の宿泊プランだ。その名も「だれやめセット付宿泊プラン」。「だれやめ」とは、鹿児島の方言で夕方に晩酌をして疲れを癒すことを指す言葉で、地元らしさが伝わるネーミングである。
プランの内容は充実している。1泊朝食付きが最大半額で利用できるうえ、ホテル自慢のクラフトビールとおつまみがセットでついてくる。さらに8月中は、ホテル内のレストランで使える2000円分のディナークーポン券も付いてくる。
ホテルの大浴場「さつまの湯」では、露天風呂越しに桜島を望む景色も楽しめる。普段は食事やイベントで城山ホテルを利用する機会が多い県民にとって、宿泊という非日常をお得に体験できるプランとなっている。
渡専務は県民向けプランに込めた思いをこう語る。「こういう機会だからこそ、お得な金額で、鹿児島の食の魅力、豊富な温泉をぜひ味わってほしい」。
外からの観光客が減少する中、地元の県民に目を向け、地域内の消費を促すという発想は、城山ホテル鹿児島だけにとどまらない。県内の各宿泊施設でも県民向けのお得なプランが企画されており、詳細は県の観光サイトで確認できる。
熊本地震という予期せぬ出来事が、鹿児島の人々が自分たちの地元の魅力を再発見するきっかけになるかもしれない。