「売らない店舗」が誕生、コンビニで試乗会も――鹿児島の自動車販売各社が新たなPR方式を模索 共通の課題は「来店ハードルの高さ」
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鹿児島県内の自動車販売各社が、新たなPR方式を模索している。「売らない店舗」が誕生し、コンビニ駐車場を利用した試乗会も始まった。店で出迎える従来のやり方では集客が難しくなっており、販売店になじみのない層との接点を増やし最終的に顧客獲得へつなげる狙いがありそうだ。鹿児島日産自動車(鹿児島市)は4月、車を「売らない店舗」をイオンモールKAGOSHIMA BAY内にオープンした。現在は新型「キックス」を含む展示車4種をそろえる。
客は自由に車内に入ったり触れたりでき、店員に車の機能や購入方法について話を聞ける。契約を希望する場合は、近隣の店舗へ仲介してもらう形だ。藤井一章店長(44)は「7月までに6000組以上が来店した。行き交う人の量も多く、新規層へのリーチにつながっている」と手応えを語る。
本社に隣接する西千石店には7月、自動運転などの最新技術を試乗して体感できるブランド体験型店舗を開設した。こちらも「セールスをしない」のがコンセプトだ。スタッフの役割は日産車の紹介に限定され、顧客の要望があったときのみディーラーに引き継ぐ。
いずれも日産自動車(横浜市)が全国で導入を進める新しい店舗形態で、鹿児島では初出店。気軽に来店できる環境を整え、より多くの人に日産車を体験してもらう狙いだ。
ダイハツ工業(大阪府)は「見るしかふれるしかキャンペーン」を7月から全国の店舗で実施。展示車にシールを隠し、見つけた客に景品などを贈る。シールは各車の注目してほしい場所に貼られ、PRを兼ねる。鹿児島ダイハツ販売(鹿児島市)の野田伸浩課長(48)は「来店の糸口になれば」と期待する。
かつては自宅への訪問販売も目立ったが、効率化の観点から店舗を中心とした方式にシフトしていった。近年は勧誘を嫌がる風潮があり、“来店ハードルの高さ”が各販売店共通の課題となっている。
店舗を飛び出す動きもある。トヨタカローラ鹿児島(同市)は7月、県内のファミリーマート5店舗で試乗会を開催した。各コンビニ駐車場に新型電気自動車(EV)「bZ4X」を含む3種を用意し、67組が試乗した。
試乗がすぐ販売につながるわけではないが、樋高元気担当部長(44)は「乗ってみないと分からない要素が増えている。特にEVと普通車では乗り心地が違う」と試乗の重要性を強調した。