奄美大島の風景を描いた「孤高の画家」の命日、クロトンの葉を手向け…終焉の家で地元有志が冥福祈る
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鹿児島県の奄美大島の風景を描き、島で生涯を閉じた日本画家・田中一村(1908~77年)をしのぶ「一村忌」が命日にあたる11日、同県奄美市の「田中一村終焉(しゅうえん)の家」で行われた。地元有志でつくる一村会(美佐恒七会長)の会員らが冥福(めいふく)を祈った。一村は50歳の時に新境地を求めて、千葉県から奄美大島に移住。紬(つむぎ)工場で染色工として働きながら絵を描き続けた。島の自然や動植物を鮮やかな色彩で表現し、独自の世界を確立したが、作品発表の機会はほとんどなく無名のまま69歳で生涯を終えた。没後に作品が紹介されると、「孤高の画家」として反響を呼び、評価が高まった。
祭壇には一村の写真が置かれ、バナナの葉やハイビスカスの花などが飾られた。参列者は一村が描いていたクロトンの葉を手向けて静かに手を合わせた。
来年は没後50年、再来年には生誕120年の節目を迎える。美佐会長は「来年は(生誕の地の)栃木を訪れ、交流を深めながら顕彰していきたい」と話した。