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偏見、差別のない社会実現訴え ハンセン病基礎講座に80人 奄美市名瀬
総合 南海日日新聞 👁 10

偏見、差別のない社会実現訴え ハンセン病基礎講座に80人 奄美市名瀬

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 ハンセン病市民学会主催のハンセン病基礎講座が16日、鹿児島県奄美市名瀬のアマホームPLAZAであった。同日午後の学会総会・交流会に先駆けて開かれ、ハンセン病国賠訴訟を担当した弁護士の島翔吾さんと国立療養所奄美和光園で看護助手を務める黒木貴雄さんが、ハンセン病の歴史や奄美和光園の現状などについて講話。元患者やその家族に対する偏見や差別のない社会実現に向け、約80人の受講者へハンセン病の正しい理解を呼び掛けた。

 黒木さんが奄美和光園へ入職した2011年当時、46人いた入所者は今年2月末時点で6人にまで減った。黒木さんは年々減少する入所者の不安や寂しさ、孤独を受け止めつつ、「強制隔離をされてから一度も園を離れることなく生活する入所者に対し、子どもや孫、時にはきょうだいといった家族のような関係でケアをするのが私たちの役割」と述べた。

 また、入所者6人に対し職員112人がサポートする奄美和光園の体制に触れ、「国が間違った政策をしたことを鑑み、最後の1人まで手厚い看護、介護をするという考えの表れ」と説明した。

 島さんは01年に入所者が国を被告とした国家賠償請求訴訟で勝訴して以降も、23年に実施した意識調査でハンセン病元患者の親族が近所に住んだり、結婚したりすることに抵抗を感じると回答する割合が多かった事例を挙げ、「ハンセン病に対する偏見・差別が根強く残っている」と指摘。

 ハンセン病元患者の家族が原告となった国賠訴訟に携わった島さんは、弁護士人生をかけてハンセン病に対する偏見や差別の根絶に取り組む姿勢を示し、ハンセン病問題から学ぶべきこととして「誰しも無自覚のまま偏見や差別の加害者になる可能性がある。自己と他者の違いを理解し、他者の立場に立って考える癖を付けよう」と訴えた。