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「食料品・飲料」9割、「ガソリン・交通費」7割――家計を圧迫する項目を挙げながらも、「食の安全・おいしさ」や「健康維持」は妥協したくない…――鹿児島「みなみパス」会員に物価高騰の影響を聞いた"
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「食料品・飲料」9割、「ガソリン・交通費」7割――家計を圧迫する項目を挙げながらも、「食の安全・おいしさ」や「健康維持」は妥協したくない…――鹿児島「みなみパス」会員に物価高騰の影響を聞いた"

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 中東情勢の長期化や円安の影響を受け、物価高騰が続いている。南日本新聞の「みなみパス」会員を対象に家計への具体的な影響をアンケートしたところ、2452人から回答を得た。昨年と比較して家計を圧迫している項目(複数回答)では、90.9%が「食料品・飲料」を挙げた。「ポイントや特売日の徹底活用」(36.3%)や「見切り品を積極的に狙う」(24.7%)など、コツコツ節約しながら、やりくりしている実態が浮き彫りになった。

 家計を圧迫する項目は「食料品・飲料」に続き、「ガソリン・交通費」(67.2%)、「電気・ガス・水道代」(45.6%)が上位を占めた。医療費や保険料、住宅や教育ローンを挙げる回答も目立った。

 一方、妥協したくない項目(複数回答)は「食の安全・おいしさ」(66.2%)や「健康維持」(42.6%)が圧倒的。「誕生日などのイベント」も26.8%に上った。支出を抑えつつ、生活の質(QOL)を維持するための「賢いお金の配分」を模索する姿がうかがえる。

 買い物で最も工夫していることは「ポイント活用」や「見切り品」に続き、「ついで買いをやめる」(15.7%)、「直売所で地元産品を買う」(9.6%)が多かった。

 今後の備え(複数回答)については、43.0%が新NISA(少額投資非課税制度)や株式投資などの「資産運用」を挙げた。「貯蓄の積み増し」(37.0%)と合わせ、将来に向けて資金を確保したい意向が強い。また「家庭菜園などの自給自足」(29.2%)や「省エネ家電への買い替え」(17.9%)など、即効性を求める声も少なくなかった。

 調査は5月1~6日の6日間、インターネットで実施した。多様な声を聞くのが目的で、無作為抽出の世論調査とは異なる。回答者の97.4%を鹿児島県内の会員が占めた。年代別では60代が35.0%で最も多く、50代が28.1%で続いた。

 

 ■■■暮らしの「見える化」進めて――ファイナンシャルプランナー・小野祥子さん

 物価高や国際情勢に翻弄(ほんろう)される現代社会を生き抜くには-。鹿児島市のファイナンシャルプランナーの小野祥子さん(57)に、心構えや対応策を聞いた。

 将来を見通すのはなかなか難しいが、自身のベース(土台)を整えることは可能だ。最強の防衛策は暮らしの「見える化」と価値観による「優先順位付け」だ。

 まずは生活と行動の見える化で現状を把握しよう。家計簿をつけるのが苦手でも、通帳やクレジットカードの記録などで昨年からの変化を確認できる。次に生活習慣を書き出そう。日々の行動に伴う収支が見えてくるはずだ。

 大切なのは、そこから自分軸で優先順位をつけること。節約は単なる我慢ではない。例えば、朝のコンビニコーヒー。それが毎日の活力につながるのであれば無駄ではない。一方で目に付いた菓子やデザート類を買ってはいないか。譲れないこだわりにはお金を使っても、「ついで買い」はやめたい。惰性で入会したサブスクもチェック。メリハリをつけることが重要だ。

 家族間の対話も不可欠。例えば、将来の住まいや老後の希望などをじっくり語り合おう。「言わなくても分かるはず」といった甘えによるギャップを埋めることが将来の安心をつくる。

 不安の正体は「知らない、分からない」だ。まずは現状を直視し、「自分は何を大事に生きたいか」というベースを固めてほしい。そこが揺るがなければ、どんな不透明な時代でも自分なりの生活防衛策を生み出すことができるだろう。

■みんなの節約術(アンケート回答から)

 【デジタルや情報の活用】

・冷蔵庫の食品から人工知能(AI)にメニューを考えさせる(鹿児島市・60代女性)

・ユーチューブや知人から節約情報を入手し実践(鹿児島市・60代男性)

・チラシの価格比較はもちろん、普段から店ごとの安い商品の傾向を調べる(垂水市・60代男性)

 【食材】

・食べた野菜の種で野菜作り(和泊町・40代女性)

・大根やシイタケなどを安いときに多めに買い、乾燥して保存(鹿児島市・30代女性)

・捨てていた野菜の皮や芯も調理(霧島市・60代女性)

【健康維持】

・ダイエットと健康維持を兼ねて、食事の回数や1回あたりの量を減らす(鹿児島市・50代男性)

 【使い切り】

・風呂の残り湯をタンクにため庭に散水(姶良市・70代男性)

・チューブ(歯磨き粉や化粧品)はハサミで切って使い切る(薩摩川内市・80代女性)

・絞りきった歯磨きのチューブを口で吸って最後の1回分を出す(鹿屋市・40代男性)

・雨の日に雨で車を洗う(姶良市・60代女性)

 【光熱費】

・できるだけ家族一緒にリビングで過ごし、他の部屋は消灯(鹿児島市・50代女性)

・風呂は追いだきをしないよう家族いっせいに間隔を空けずに入る(出水市・30代女性)

・深夜電力で洗濯、炊飯、食器洗いなどを済ませる(鹿児島市・60代女性)

・日中は図書館や公共施設で過ごし光熱費を節約(日置市・60代男性)

・電気代節約のため早寝早起き(指宿市・70代女性)

・できるだけテレビは消し、ラジオを聞き、電灯は発光ダイオード(LED)に交換(鹿児島市・60代女性)

 【ガソリン・車】

・近場は徒歩や自転車へ切り替え(鹿児島市・60代女性)

・車を使う用事はまとめて一度に済ませる(指宿市・50代男性)

・車での移動はガソリン代や駐車場代がかかるので、公共交通機関を利用(鹿児島市・40代男性)