カゴミル 鹿児島の今のニュースを、まとめて。

← 一覧
サッカー1級審判員の中山友希さん ふるさとのピッチで笛吹く 郡体サッカー、鹿児島県与論町で開催
スポーツ 奄美新聞

サッカー1級審判員の中山友希さん ふるさとのピッチで笛吹く 郡体サッカー、鹿児島県与論町で開催

📰 全文
 【鹿児島県・沖永良部】日本サッカー協会(JFA)公認1級審判員の資格を持つ与論町出身の中山友希(ともき)さん(31)が18、19日、与論町で開催された第67回大島地区スポーツ大会(郡体)サッカー競技で審判を務めた。慣れ親しんだグラウンドで笛を吹いた中山さんは「大好きなサッカーに関われているのは、この島のおかげ」と笑顔で語った。

 中山さんは現在愛知県在住。5歳でボールを蹴り始め、小学6年から中学卒業まで与論で過ごし、サッカーに打ち込んできた。進学した鹿児島中央高校でもサッカー部で汗を流した。審判の道に進んだきっかけは、鹿児島大学2年生の頃、所属していたサッカーサークルの活動で3級審判員が必要だったから。大学4年で2級を取り、大学院在籍中や社会人になってからも実戦経験を重ね、2024年12月にJリーグを担当できる1級に合格した。

 今回、同町教育委員会などの要請を受け、予選リーグの1試合と決勝の計2試合で主審を務めた。

 1日目、予選リーグ最終戦の天城―龍郷戦は、両チームともに決勝トーナメント進出をかけた試合となった。

 「ハンドだろ!」。ピッチに響いた選手の声に対し、中山さんは笛を吹かずにプレーの続行を促した。ボールを奪おうと選手同士がユニフォームを引っ張り合う場面でもファウルの判定を出さなかった。試合後、それぞれのプレーについて「ファウルではなかった。そう判断した理由を選手にも説明した」と明かし、「試合前から選手たちの気合いがすごかった。その雰囲気を壊さず、熱いプレーを引き出したかった」と話した。

 決勝の龍郷―知名戦では、後半終了間際、知名のゴール前で、センタリングに飛び込んだ龍郷の選手と知名のGKが衝突。試合は中断し、救急車を呼ぶ事態となったが、中山さんを含めた審判員らで的確に試合を管理。延長戦に入っても選手たちの集中力は切れず、PK戦までもつれ込む大接戦となった。

 決勝を終え「いままでの経験が試される試合だった」と振り返る中山さん。昨年12月は全国高校サッカー選手権大会で審判員を務め、今年から副審を専門にJリーグの舞台に立っている。「島のみんなとボールを追いかけ、サッカーを頑張ってきたおかげでいまの自分がある。世界の舞台で活躍できるようさらにステップアップしていきたい」と力を込めた。