鹿児島県 奄美市総合教育会議 「SSR他校にも広げて」 ICT活用、持ち帰り学習進まず 市長マニフェストや不登校対策協議
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奄美市総合教育会議の今年度第1回会合が24日、同市名瀬の市役所会議室であった。市立学校教育職員の働き方改革(業務量管理・健康確保措置実施計画案)、市長マニフェストの子育て・教育関係、不登校対策の現状報告と今後の方向性を協議。今年度朝日中に設置された校内教育支援センター(SSR)について「他校にも広げてほしい」との要望があった。市長が2期目のマニフェストに掲げたICT活用による学力向上はタブレット端末を持ち帰っての学習が進んでいないことが報告され、「まず持ち帰らせての課題確認」に乗り出す。総合教育会議は2015年に改正された「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」に基づき各地方公共団体に設置。招集するのは首長。年2回予定しており、1回目には安田壮平市長、向美芳教育長、恵上イサ子教育長職務代理、教育委員らが出席。安田市長は「教育は福祉などあらゆる分野に関係する。奄美市の教育文化をよくすることで、子どもたちがますます元気に育つことを目指したい」とあいさつした。
教職員の長時間勤務の縮減と業務改善推進では、時間外在校時間は月45時間以下の割合が徐々に増えている一方、月45時間超~80時間以下割合は小学校が高く、月80時間超割合は中学校が高い状況にあり、「更なる改善を図る」と教育委員会が報告。出席者からは「教職員の負担減により子どもたちと向き合う時間が増えるようにしてほしい」「(勤務時間短縮は)学校内の理解だけでなく保護者、地域にも浸透させ共通認識に」との意見があった。
市長のマニフェストに関しては、ICTの活用で「持ち帰り学習を推進する環境を整えました」としているが、教委担当者は「端末を持ち帰らないが非常に多い。まずは持ち帰らせたうえで課題を確認したい。2学期から取り組みを進めたい」と実態を説明。向教育長は「持ち帰った場合、端末を故障させてしまうという懸念があるようだ。物を丁寧に大切に扱うことの定着も必要であり、できるだけ持ち帰るようにしていきたい」と述べた。
不登校対策では今年度の取り組みとして教委側が①SSR設置②あまみ型三層支援モデルの作成(不登校を出さない予防と、学びを止めない保障の両輪で、子ども一人一人の社会的自立支援)③いじめ問題・不登校対策連絡協議会の発足――を報告。今後の方向性では、▽保護者交流会(仮称)の開設▽学校給食費の負担軽減(給食を停止している児童の保護者へ、給食費相当額を学期ごとに給付する制度導入事例あり)検討▽SSRを1校から3校へ▽教育メタバース(オンライン相談・学習の場)の活用検討▽学びの多様化学校(不登校特例校)の開校――が説明され、出席者からは「SSRの新たな設置は笠利町を計画しているようだが、名瀬地区は朝日中だけでなく他の中学校にも広げる必要があるのではないか」「教師の対応能力によって(不登校は)左右される。いじめ・不登校対策では教師の資質向上が求められる。SOSへの気付きなど研修によって改善を図ってほしい」との意見があり、教委担当者は「研修を行っているが、学校全体への浸透が課題。危機感で差がある」と指摘した。