カゴミル 鹿児島の今のニュースを、まとめて。

← 一覧
鹿児島・阿久根市長の西平氏、今期限りで退任へ 分断の街を融和
政治 朝日新聞 👁 6

鹿児島・阿久根市長の西平氏、今期限りで退任へ 分断の街を融和

📰 全文
 鹿児島県阿久根市の西平良将市長(53)が、来年1月の任期満了に伴う市長選に立候補せず、4期で退く意向を明らかにした。専決処分を連発するなどした前市長への解職請求(リコール)運動に注力し、出直し市長選で市長に就任して約16年。分断された街の融和と立て直しに向けたこれまでの取り組み、次に託す思いなどを聞いた。

 西平氏は2011年1月の市長選で、3選をめざす前市長の竹原信一氏を破って初当選。当時の市政運営に反発する同世代の有志とともにリコール運動を進めた。

 議会と対立した前市長は10年3月から議会の出席を拒否。議会に諮らず専決処分を連発し、市職員や議員の賞与を大幅減額するなどした。市政の混乱を危惧する市民たちがリコール運動を始め、西平氏は主要メンバーの一人となった。前市長が、ごみ袋代や窓口手数料の引き下げなどの施策で、高齢者らから支持を得ていたこともあり、「運動していた私たち若者を、高齢者の方々が親のかたきを見るような目で見ていたのが一番印象に残っている」と振り返る。

 10年12月のリコールの住民投票は398票差で成立。前市長は失職したが、賛否は分かれた。

 そして出直し市長選。当時の西平氏は養鶏業を営み、政治にかかわったことはなかった。「リコールを主導した手前、自分がやらねばという思いだけだった」

 西平氏は市長就任後、市政の転換に腐心した。当初は前市政からの市職員の給与カットを続ける一方、公共施設の壁に絵を描く事業を見直すなどした。「とにかく対話した。相手側の方々も交えていろんなことを聞くのが最初だった。市民の間の溝を埋めるのに10年かかった」と言う。

 政治活動への姿勢について、「笑顔でいること、人脈を築くこと、決断すること、そこだけを意識してきた」と語る。国の関係者との人脈、首長同士の個人のつながりを大事にし、災害協定や産業交流に結びついたケースもあったという。

 今回、退任を決断した背景には、今年2月に兄をがんで亡くしたことがある。「兄が亡くなった時、人はいつ死ぬか分からないと、人生観を変えた。これから先、自分のために時間を使ってもいいのではないかと、亡くなった瞬間にそう思った」

 次の市長選に関して西平氏は、「かつての市政の混乱は、市民がいろいろと考える機会になった。誰をどう選ぶかは市民の判断」だと指摘。次期市長には「先を、前を見て、後ろを振り返らずにやってもらえれば。前例に縛られず取り組んでほしい」と話す。(エリアリポーター・上野和重)

 鹿児島県阿久根市の西平良将市長(53)が、来年1月の任期満了に伴う市長選に立候補せず、4期で退く意向を明らかにした。専決処分を連発するなどした前市長への解職請求(リコール)運動に注力し、出直し市長選で市長に就任して約16年。分断された街の融和と立て直しに向けたこれまでの取り組み、次に託す思いなどを聞いた。

 西平氏は2011年1月の市長選で、3選をめざす前市長の竹原信一氏を破って初当選。当時の市政運営に反発する同世代の有志とともにリコール運動を進めた。

 議会と対立した前市長は10年3月から議会の出席を拒否。議会に諮らず専決処分を連発し、市職員や議員の賞与を大幅減額するなどした。市政の混乱を危惧する市民たちがリコール運動を始め、西平氏は主要メンバーの一人となった。前市長が、ごみ袋代や窓口手数料の引き下げなどの施策で、高齢者らから支持を得ていたこともあり、「運動していた私たち若者を、高齢者の方々が親のかたきを見るような目で見ていたのが一番印象に残っている」と振り返る。

 10年12月のリコールの住民投票は398票差で成立。前市長は失職したが、賛否は分かれた。

 そして出直し市長選。当時の西平氏は養鶏業を営み、政治にかかわったことはなかった。「リコールを主導した手前、自分がやらねばという思いだけだった」

 西平氏は市長就任後、市政の転換に腐心した。当初は前市政からの市職員の給与カットを続ける一方、公共施設の壁に絵を描く事業を見直すなどした。「とにかく対話した。相手側の方々も交えていろんなことを聞くのが最初だった。市民の間の溝を埋めるのに10年かかった」と言う。

 政治活動への姿勢について、「笑顔でいること、人脈を築くこと、決断すること、そこだけを意識してきた」と語る。国の関係者との人脈、首長同士の個人のつながりを大事にし、災害協定や産業交流に結びついたケースもあったという。

 今回、退任を決断した背景には、今年2月に兄をがんで亡くしたことがある。「兄が亡くなった時、人はいつ死ぬか分からないと、人生観を変えた。これから先、自分のために時間を使ってもいいのではないかと、亡くなった瞬間にそう思った」

 次の市長選に関して西平氏は、「かつての市政の混乱は、市民がいろいろと考える機会になった。誰をどう選ぶかは市民の判断」だと指摘。次期市長には「先を、前を見て、後ろを振り返らずにやってもらえれば。前例に縛られず取り組んでほしい」と話す。(エリアリポーター・上野和重)