鹿児島県 オーストンオオアカゲラが放鳥 元気に世界自然遺産の森へ 住用小で保護、けがから回復
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奄美市住用町の住用小学校(福本淳一校長、児童8人)で、けがをしている状態で保護されたオーストンオオアカゲラの成鳥1羽が1日、放鳥された。児童や教員、治療にあたった獣医師らが見守る中、かごから出てきたオーストンオオアカゲラは羽を広げると瞬く間に飛び立ち、元気に世界自然遺産の森へと帰っていった。保護された個体はオスの成鳥。7月9日夕方、校舎の見回りをしていた福本校長が、体育館の入り口付近で飛べなくなった状態で発見。所管する奄美博物館に連絡し、駆け付けた市職員が保護した。
個体は、ガラス窓に衝突したとみられ、前腕部にあたる左の翼を骨折。保護した後は、龍郷町のいんまや動物病院に運んで治療。当初は、復帰も危ぶまれたが、手術や手当て、リハビリなどを経て順調に回復。生活に問題がないと判断し放鳥を決めた。
この日は始業式の後、児童や教員、市職員らが校庭横の裏山に集まり放鳥した。かごの扉が開くと、オーストンオオアカゲラは一目散に飛び立ち、森の中に姿を消した。
けがを負って発見された時は、職員到着まで見守ったという6年の澤紅葉(くれは)さん(12)は「島の大事な鳥が元気になってよかった。また会える日が楽しみ」と笑顔だった。
治療にあたった同院の伊藤圭子院長は「動きにぎこちなさもあるが9割程度は回復できた。多少ハンデがあっても早く野生に帰すことが懸命」と強調。最近はガラス窓への衝突対策に関する取り組みなども進めており、「鳥の多い施設は、早めに相談してほしい」と呼び掛けていた。
オーストンオオアカゲラは奄美大島だけに生息する国指定天然記念物で、絶滅危惧Ⅱ種。キツツキ科で、繁殖期はくちばしで木を素早くつつく「ドラミング」の行動がよく見られる。