カゴミル 鹿児島の今のニュースを、まとめて。

← 一覧
在りし日の一村に思いはせ 孤高の画家、終焉の家で「一村忌」 奄美市名瀬
総合 南海日日新聞 👁 2

在りし日の一村に思いはせ 孤高の画家、終焉の家で「一村忌」 奄美市名瀬

📰 全文
 晩年を鹿児島県奄美大島で過ごした孤高の日本画家・田中一村(1908~77年)をしのぶ「一村忌」が命日に当たる11日、奄美市名瀬有屋町の「一村終焉(しゅうえん)の家屋」であった。地元有志ら約20人が参加し、在りし日の一村に思いをはせた。

 一村を顕彰する一村会(美佐恒七会長)が1989年から毎年開催しており、今年で38回目。

 出席者は午後1時ごろから、約3時間かけて家屋やその周辺を清掃し、屋内の祭壇には一村の写真のほか、ハイビスカスやバショウなど、一村が題材として描いた植物を飾り付けた。一村忌ではこれまで、ソテツの葉を献花に使用してきたが、ソテツカイガラムシ被害で入手困難となったため、来場者は絵のモチーフに用いたクロトンの葉をささげて冥福を祈った。

 一村忌の後は、祭壇の前で「一村を偲(しの)ぶ会」も開催。お茶やお菓子を囲みながら、貧しい暮らしの中で理想を追い続けた一村の人物像について語り合った。

 来年は一村の没後50年の節目を迎える。美佐会長(78)は「来年は奄美から有志を募って一村が生まれた栃木県を訪れ、(一村に縁のある)両地域で顕彰を進めたい」と話した。

 一村は1958年に奄美大島に移住。大島紬の染色などをしながら、「クワズイモとソテツ」「アダンの海辺」といった数々の傑作を残した。