「手仕事の魅力感じて」 ゆがふ舎展始まる 鹿児島県奄美パーク・田中一村記念美術館
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手仕事の魅力を伝える「手仕事・共生『ゆがふ舎』展」が16日、鹿児島県奄美市笠利町の県奄美パーク・田中一村記念美術館で始まった。染織物や手工芸、写真、絵画など手技を駆使した作品約70点が並ぶ。24日まで。手仕事文化の探索や創造、保存に取り組む地域文化遺産研究会・ゆがふ舎が企画。神戸市にある古民家「ゆがふ舎」に息づく先人の技や知恵を共有していこうと2014年に立ち上げた団体で、ゆがふ舎を生家に持つ沖縄県在住の染織家・平井真人さん(75)が主宰。展示は、手仕事の輪を広げようと全国を巡る活動の一環で、作品はその古民家復元を支援するメンバーから寄せられた。
会場には、北は青森県から南は沖縄県までのメンバー23人の作品が並んだ。麻で作った布細工のポジャギや皮細工のランタン、アダンで編んだかごや陶器の皿、掛け軸、水彩画、エッセイなどが多彩に展示。初日は、メンバーによるギャラリートークも行われた。
沖縄県在住で写真家の小橋川共男さん(83)は、1968年に奄美大島で撮影したモノクローム写真20点を披露した。「当時、(米軍下にある沖縄について)何の詮索もせず、島の人が温かく迎えてくれたのは今でも良い思い出」と振り返り、「島の人のエネルギーがひしひしと伝わる写真たち。物が豊かになった今、人は進化できているのか。本来あるべき姿を考えながら観てほしい」と話していた。
主宰する平井さんは「経済が発展するにつれ、手仕事の良さが忘れられつつある」と強調。「作品を通じて今一度立ち止まることで、手仕事の素晴らしさを感じてほしい」と呼び掛けている。
入場無料。観覧時間は、午前9時~午後6時(20日休館日)となっている。