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大島北高「アマンday」 産業、自然環境、伝統文化3年間の探究活動成果発表 「トビンニャ」資源管理へルール策定提案 鹿児島県
観光・グルメ 奄美新聞 👁 3

大島北高「アマンday」 産業、自然環境、伝統文化3年間の探究活動成果発表 「トビンニャ」資源管理へルール策定提案 鹿児島県

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 鹿児島県奄美市笠利町にある県立大島北高校(有川美智代校長)は7日、太陽が丘総合運動公園内にある笠利農村環境改善センターで総合的な探究の時間「アマンday」の3年間の成果発表を、3年生50人が行った。産業、自然環境、伝統文化のグループに分かれて関係者や専門家に話を聞くと同時にアンケート調査によって現状を把握、考察により地域課題への提案をした。

 生徒や保護者だけでなく、龍郷町の竹田泰典町長、奄美市・同町の行政関係者や議員、中学校関係者、産業関係団体、県教育委員会に配置されているSSH(スーパーサイエンスハイスクール)コーディネーターも出席した。

 有川校長は開会あいさつで同校の探究活動を紹介。「これからの社会では自分で課題を見つけ、課題を解決する力が求められる。教科や学科の枠を越えて横断的な探究活動を進めており、論理的な思考や発信力、共に学ぶことにもつながっている。これまでの研究、それによる生徒の成長は北高、奄美にとっても財産になる」と述べた。

 「未来につなごう伝統野菜」「ふるさと納税は奄美大島へ」「トビンニャの減少原因の考察と持続可能な資源管理の提案」「島人化計画(わくわくいっぱいなリーフレット教材作成の軌跡)」「奄美大島修学旅行プラン案」「奄美大島産コーヒー&フルーツで作る体験型観光モデル」「サトウキビ農業の活性化」「なぜ手花部干潟には多様なシオマネキが生息しているのか」が発表タイトルで、地域課題を取り上げた内容。

 このうち「価格高騰・漁獲量変動への衝撃」がきっかけというトビンニャ(マガキガイ)についての発表では、奄美大島内4漁協へのインタビューや専門家である鹿児島大学国際島嶼(とうしょ)教育研究センター・河合渓(かわい けい)教授へのインタビュー、地元住民のアンケート調査といった活動を実施。それにより漁獲量は「顕著に減少、激減」「2024年は過去10年で最少」という現状を把握するとともに、価格はキロあたり約400円が約1200円と約3倍に高騰、現場の声として「全ての漁協が減少に強い危機感を持っている」とした。減少要因の考察では、▽乱獲▽高く売れるため、さらに乱獲される悪循環▽海水温上昇による浮遊幼生への影響、海藻の減少(磯焼け)▽漁協を通さない「瀬売り」や「自家消費」の実態――を挙げた。

 さらに専門家の知見で河合教授へのインタビュー内容を報告。減少の一番の要因は「ルールなき乱獲」から禁漁区の設定が効果的のほか、トビンニャの役割として「海をきれにする働きがある」ことから、「彼らを守ることは奄美の自然全体を守ること」と発表。さらに誰でもできる選別ルールで「湾入(わんにゅう)」を説明。殻の口の部分が凹(へこ)んでいる(湾入がある)のは成熟して産卵能力がある証拠であり、湾入のない個体は一度も産卵していない個体で、こうした個体を獲らないことで生産サイクルが守れるとし、「湾入のない個体は海に戻す」を具体的なルールとして提案した。

 住民アンケートによりトビンニャが激減していることを知らない人が「予想以上に多かった」ことも報告し、持続可能な資源管理方法では①禁漁区の設定と「湾入」によるサイズ規制②漁協間でのデータ共有と、群島統一ルールの策定③「食べながら守る」ためのガイドラインを住民・観光客への周知――の三つを提案。「4~5年後の食卓にもトビンニャが上がってほしい」とまとめた。

 ふるさと納税への若い世代の関心を高めるため動画機能付きのリーフレット作成といったアイデア(実際に分かりやすいリーフレットを作成)もあり、竹田町長は「ふるさと納税獲得のきっかけとなる提案。若い人への発信の在り方で参考にしながら工夫していきたい」と述べた。