鹿児島県 自然遺産連絡会議奄美大島部会 大量持ち出しに歯止め JAL、近く対策強化
📰 全文
「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島世界自然遺産地域連絡会議」の2026年度第1回奄美大島部会など2会合が2日、オンライン開催された。環境省、県、奄美大島5市町村、自然保護団体など関係者約60人が参加。今年度改定予定の同地域「包括的管理計画」(案)を踏まえ、地域別行動計画の改定素案が事務局(県自然保護課)から示された。顕在化している動植物の大量捕獲・大量持ち出しについては、日本航空が近く対策を強化する意向を表明した。行動計画改定は、自然環境の保全・管理の基本方針を定めた「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島世界自然遺産推薦地包括的管理計画」(16年策定、18年改定)の26年度改定に合わせ行うもの。
世界自然遺産登録(21年)後、奄美大島ではマングース根絶に成功(24年)。その後、生態系が急激に回復し、アマミヤマシギ、オオトラツグミの保護増殖事業も完了(26年)するなど大きな成果を挙げてきた。
半面、外来植物の侵入・定着、ノネコ・ノヤギ問題、オカヤドカリの密猟、在来種(シリケンイモリなど)の大量持ち出しなど、新たな課題が生じていた。
包括的管理計画改定では、これまでの事業計画を見直しスリム化、新たな課題に対する対策を強化し、より実効的な管理を目指す。行動計画は管理計画に沿った内容となる。
行動計画に新設され強化される事業は、▽島外への動植物持ち出し対策▽マングースの再侵入阻止▽指定外来動植物の侵入・拡大防止▽アマミノクロウサギの農業被害等の軽減、同種との共生――など。
これらは、11月開催予定の第2回部会に諮り決定する。また、複数あった会議体を奄美大島・徳之島各地域部会に統合し、ノイヌ・ノネコ対策、ロードキル対策などの作業部会を補助機関として設置する。
世界自然遺産推進共同体の構成メンバーとして会議に参加した日本航空(JAL)の関係者は「固有種の大量持ち出しについては、民間企業として対策を講じられないか協議している。近く公表したい」と発言した。