鹿児島県 セグロ危機 「新たな対策検討」 誘殺最多続く伊仙町 家庭菜園自粛要請
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沖縄県では植物防疫法に基づく移動規制の緊急防除が行われているセグロウリミバエ(主にウリ科の果菜類・果実の重要害虫)は、奄美地域で誘殺数が急増している。なかでも徳之島で目立つが、市町村別で最多が続いているのが伊仙町で、伊田正則町長は「家庭菜園の自粛要請など対策を進めているが、数が減らないとなれば新たな対策を検討したい」と危機感を示す。同町では今月に入りホームページに「セグロウリミバエまん延防止のお願い」を掲載。この中では「現在、町内においてセグロウリミバエの成虫及び幼虫が常時確認されており、気温が高くなるにつれ増加が懸念されます。夏野菜にも寄生することから薬剤散布の徹底ならびに不要果実の適正な処分、家庭菜園の自粛をお願いします」と呼び掛けると同時に、啓発チラシ、カボチャやニガウリなど作物ごとの防除暦(薬剤散布する時期)、防除に用いる農薬などの情報を伝えている。
経済課の担当者は「国や県の協力で啓発チラシを作成した。全世帯に配布している。町民の皆さんの理解と協力があってこそ防除が進展するだけに、今後もチラシ作成と配布に取り組んでいきたい」と語った。チラシには「セグロウリミバエ被害拡大中!」の見出しで、「島の農業を守るため、自分の野菜を守るため、農薬散布や果実の廃棄にご協力下さい」と訴えている。
奄美地域のセグロウリミバエ誘殺数は、県が1か月まとめで公表している。5月19日から6月22日までのまとめが最新で、誘殺数は872匹となり、前回まとめの252匹を大幅に上回りこれまでで最多となった。誘殺数全体の6割強を徳之島が占めており、100匹超は3町(伊仙町240匹、徳之島町183匹、天城町113匹)のみ。最多が続いている伊仙町の伊田町長は「家庭菜園では夏野菜はニガウリやアカウリなどが栽培される。防除暦に基づいた薬剤散布、必要のない果実は放置せずビニール袋に密封して廃棄を呼び掛けているが、こうした管理が難しい場合は、今年度は家庭菜園を行わないようお願いしている。引き続き徹底するが、新たな対策が必要か考えたい」と述べた。
県経営技術課の発表資料によると、沖縄県では2024年3月に名護市でセグロウリミバエが確認されて以降、継続して誘殺等が確認され、25年4月14日から緊急防除が実施されており、今年1月1日からは防除区域を29市町村に拡大し継続中。県内では、国が港湾、空港等29か所で、県は411か所の定点で侵入警戒調査を実施している。
沖縄県病害虫防除技術センター作成のハンドブックによれば、雌成虫が果実に産卵管を差し込み産卵するが、「数個~数十個がまとめて産み付けられる」。那覇市の気温を基に世代推定した場合、年間世代数は約11世代と多く、「1世代期間は夏季で23日、冬季で52日前後」としている。